RTS レスキューヘア・テクニカル・スクール

縮毛矯正・ストレート技術の専門スクール

縮毛矯正の施術|くせ毛の見分け方とカウンセリングから仕上げまで12工程

くせ毛の種類を見分けるところから、展示セミナーで見てもらう施術の流れまでをまとめています。

従来の分類との違い

「捻転毛」「波状毛」「連珠毛」などの専門用語は、美容師教育や資料上で使われることがありますが、現場で使うには情報が抽象的で、判断基準も曖昧です。

また、筆者自身も20年以上の施術経験の中で「連珠毛」とされる髪を実際に確認したことはなく、一般的な美容施術においては現実的な指標とは言い難いと感じています。

レスキューヘア式「くせ毛チャート®」とは

レスキューヘアでは、長年の縮毛矯正施術を通じて得た経験をもとに、「見た目」と「リッジ(うねり)の形状」「質感」に注目した独自の分類チャートを導入しています。以下がその代表的な5分類です。

5分類の早見表

分類 見た目のたとえ リッジ 難易度の目安
ミクロリッジカール スチールウール 強く、細かいうねりが密集 非常に難しい
タフウェーブ 洗濯板 硬くはっきりしている 難しい
ファームリッジ くっきり見えるが硬さはない 一般的
ブロードウェーブ 幅が広く、大きなうねり 湿度の影響を受けやすい
ソフトフリーズ 目立たない 見た目より注意が必要

分類ごとの特徴

ミクロリッジカール

スチールウールのようにリッジが強く、細かいうねりが密集しているクセ毛。

非常に施術が難しく、高度な矯正技術が求められます。レスキューヘアではかなり多くご来店されており、特に代表菊地の場合は毎日1名程度の施術を行っております。同じミクロリッジでも太い毛、細い毛、また生えてから数ヶ月で半分以上が切れてしまい、常に根元に短い毛がある状態の、非常に難易度の高いクセの種類になります。

タフウェーブ

洗濯板のような形状で、リッジが硬くはっきりしているクセ毛。

ハリとコシが非常に強く、気を抜くと根元のリッジが残ってしまう種類のクセです。毛を両方から引っ張ってもリッジが消えてまっすぐにならないほどの弾力があります。ミクロリッジと並んでレスキューヘアでは非常に多くご来店されている、難しいクセの種類になります。撥水毛の場合が多く、フルウェットからのブローで応力緩和とクリープをしっかりと行わないと全く伸びないクセの種類になります。

ファームリッジ

硬さはないものの、くっきりとしたうねり(リッジ)があるクセ毛。

一般的なくせ毛の種類になります。リッジはしっかり見えますが、引っ張るとピンとまっすぐにすることができ、そこがタフウェーブとの違いになります。根元のリッジは比較的伸ばしやすいですが、前回の縮毛矯正から期間が空いている場合の中間から毛先にかけてリッジが出ている場合は、その部分をしっかりと伸ばすのに熱置き不足などで甘くなる場合が多いので注意が必要です。

ブロードウェーブ

リッジの幅が広く、大きなうねりを伴うクセ毛。

広がりやすく、湿度の影響を受けやすい傾向があります。吸水毛の場合が多く、特に梅雨時期などの湿気の多い状況ではかなりの広がりが気になります。また前髪付近のみブロードウェーブの方も多く、全体は弱いのに前髪だけうねるし矯正をかけても伸びないと感じている方も非常に多いです。まれにブロードウェーブでも撥水毛の方もいて、見た目はとても弱いのにキューティクルがしっかりして薬剤の浸透がしにくく、還元が甘く伸び切らない場合も出やすいクセになります。

ソフトフリーズ

リッジは目立たないが、ふんわりと広がりやすいクセ毛。

軟毛に多く見られ、エイジング毛との区別も重要です。かなりふわっとしたクセの種類で、レスキューヘアの縮毛矯正では無くても伸びてしまうクセの種類になります。エイジングで髪の毛の曲率が増し、後天的なくせ毛になっている場合の方も多くいらっしゃいます。細毛で吸水毛、伸びている途中の毛の毛先も混じり、薬剤の浸透が非常に早い場合も多いので、見た目のクセの弱さとは反対に注意が必要な場合も多いです。

施術の基本は「見た目のクセの強さ」

このチャートに基づき、髪質に合わせて下記の要素を見極めながら施術します。

  • リッジの強さと形状
  • 髪の太さ・密度
  • エイジングによる変化
  • 軟毛か硬毛か
  • ダメージ履歴

ポイントは「見た目」と「触感」に忠実であること。この方法で20年以上、施術トラブルは一切ありません。

まとめ|くせ毛チャートは「伝わる技術言語」

くせ毛チャートは、専門用語よりも実用的で直感的。お客様への説明、美容師同士の共有、施術戦略の構築において非常に有効です。

レスキューヘアくせ毛チャート®は、これからも髪質改善・縮毛矯正の基盤となる技術として進化を続けていきます。

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施術の流れ(12工程)

  1. カウンセリング

    クセの強さや髪の状態、ダメージの有無、カラーの履歴、根元の新生部の状態などを確認します。髪が結ばれていたり、ブローでクセが伸びている場合は、一度しっかり濡らしてからドライして、判断しやすい状態に整えます。

    クセの種類

    分類特徴
    ミクロリッジリッジが強く細かい。疎水性が多いが親水性も。切れ毛に注意。
    タフウェーブリッジが硬く洗濯板状。疎水性多めだが軟毛の例も。
    ファームリッジ硬くないがしっかりリッジあり。親水・疎水が混在。
    ブロードウェーブ広がりと大きなリッジ。疎水寄りの傾向。
    ソフトフリーズふわっと広がるタイプ。撥水性があると疎水寄り。

    くせ毛チャートで各分類の詳細を見る

  2. 薬剤の検討

    髪質・履歴に応じて以下の配合で選定します(根元は基本的に 100〜25)。

    配合内容pH適用例
    100チオストH9.0ノンカラー硬毛、普通
    75H:L=3:18.6ノンカラー軟毛、細毛、カラー硬毛
    50H:L=1:18.2カラー普通、軟毛、毎月カラー
    25H:L=1:37.7カラー軟毛、エイジング、ダメージ毛
    10チオストL6.5既矯正部分
    8チオストAC4.8既矯正部分
    0プロテクション5.0保護用
  3. ビフォー写真撮影と再確認

    カルテ記録用に撮影しつつ髪の状態を再確認します。薬剤の調整もここで行います。

  4. 薬剤の準備

    チオスト各種とプロテクションで大半の髪質に対応可能です。疎水性が強い髪にはGMTやスピエラの少量添加も有効です。

  5. 塗布前ブロッキング

    • クセが強い髪:シングルピンでフルブロッキング
    • クセが弱め:ダッカールでハーフブロッキング
  6. 先塗布用スプレーの準備

    水スプレーを基本に、髪質に応じて前処理剤などを加えます(現在はトステア1使用)。

  7. 薬剤の塗布(先塗布・塗り分け)

    根元→中間→毛先の順。スライス毎にコーミングしながら、濡らしてクセを確認します。

    • コームは3本(プロテクション・還元剤・コーミング用)を使い分け
    • 放置時間:親水 13〜15分/通常 18〜22分/疎水 22〜25分
  8. 1剤の流しと処理

    洗い流し、泡立てシャンプーののち、以下の処理を行います。

    • インプロ1(2〜3回)
    • インプロ2(3〜5回 または 5倍スプレー)
    • インバス処理 → タオルドライ
    • シトリン → インプロ1+トステアスプレー(3分)
  9. フルウェットツインブロー(応力緩和・クリープ)

    テンションをかけながら3〜4回ブローして水抜きします。必要に応じて再形成ブローを行います。

    応力緩和・クリープと道具の関係を見る

  10. アイロン操作(Sプレス・ツインアイロン)

    スループレスでテンションを保持しながら熱置き。クリープによる形状安定化を狙います。

    髪の状態別のアイロン操作ガイドを見る

  11. 2剤の塗布と流し

    自然放置5〜10分ののち、丁寧にすすぎます(1剤後と同様にコアセルベートを意識)。

  12. 仕上げ処理とドライ

    • 基本は「何もつけずに乾かす」
    • 最終仕上げにトステア1やシトリン → コーミング → 再ブロー

    再現性を体感してもらうためにも、アウトバス使用は最小限が望ましいと考えています。

この施術を見学する

上記の流れは、展示セミナーでシャンプーから仕上げまで4〜4.5時間、そのまま見学できます。